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藤野可織「爪と目」  笹本敦史

藤野可織「爪と目」  笹本敦史

第149回芥川賞受賞作
 ストーリーも比較的シンプルで、最近の芥川賞作品としては読みやすい。
 不倫相手の妻がベランダに締め出された状態で亡くなっているのが発見され、その後妻に迎えられた主人公(あなた)。先妻の子ども(わたし)はよく躾けられていて、新生活にも大きな問題はないが、爪を噛む癖があり、マンションのベランダに近づくことを極度に恐れている。ある日、突発的な事態によって、主人公は娘をベランダに締め出してしまう、という物語。

二人称という語り口がわかりにくいとか、二人称なのに神の視点になっているところに違和感があるといった感想も聞くが、一人の観念の下に書かれていると思えば、すんなり読める。
 登場人物はみんな冷めている。例外は後に主人公の不倫相手になる古本屋の男ぐらいだろう。
しかし、冷めているということは何も感じないということとイコールではない。ただ感情を押し殺しているだけかも知れないし、押し殺していると本人も気がついていないのかも知れない。押し殺しているものはいつか異常な強さを持って暴発する可能性がある。そんな怖さを感じる。
 ただ、感じるのはそれだけなのである。もちろん読者によって感じ取るものは違うし、それに価値を見出すかどうかも違う。選評も、いつものこととは言え、割れている。それにしても、どれだけの読者がこの作品を気に入るのだろうか。疑問を感じる。
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コメント

まだ読めてないので
 読んだら感想書きます。まだ民主文学も読めてない。忙しくてたまらない。

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